ケア分野の拡充がもたらす波及効果
ケアの仕事を、持続可能で公正な経済の中心に据えることが提唱されています。
世界では、15歳未満の子どもたちが19億人、
60歳以上の人びとが10億人、障害のある人々が12億人いるとされる中で、
日常生活を送る上で、なんらかのケアを必要としている人が大勢います。
こうしたケアにかかわる分野への公共投資は、
女性が抱えてきた負担の軽減だけでなく、
子どもや高齢者、障がいのある人々の生活環境の改善につながるなど、
大きな波及効果をもたらすことが期待されているのです。
経済成長というみちしおを創り出すことができても、
傷ついたボートがそのまま持ち上がるわけではないと言われています。
ケア分野の拡充に力を入れていけば、
多くの人々の生活と幸福と尊厳を支える社会を着実に形作ることができると考えています。